【 MAKE A VISION 】
 2007年のスケジュール帳を買った。
 これを買う朝、私は家の階段を下りながら思った。
 「そろそろ来年のスケジュール帳を買わなくちゃ。
 一昨年は爆発的なイメージで赤いスケジュール帳、
 今年は浄化を表す水色のスケジュール帳、来年は何かな〜?」
 そして私は頭の中でカラフルなスケジュール帳を並べだした。
 赤、青、紫、白、黒、黄色、オレンジ…。そして胸の奥で一番
 しっくりくる物は、オレンジ色のスケジュール帳だった。
 オレンジといえば、アジアの僧侶たちを思い浮かべる。
 神聖なる一年になるだろう。
 「大きさは?大きすぎると持ち歩くのに重いし、
 なるべく小さくて機能的で無駄のないもの…」
 そして階段を下りて自室に入るまでに、
 make a visionは終わった。

その日は病院で、術後一年検診の日だった。 帰り道、そろそろ日も暮れかかった頃、
乗り継ぎ駅の表参道で、クリスマスムードに飾られたショップを眺めながら歩いていた。
そして偶然オシャレなステーショナリーをみつけた。中へ入ってみると、年末だけに来年の
スケジュール帳がたくさん並んでいた。そこで私は、朝のビジョンを思い出した。
オレンジのスケジュール帳はあった。しかしはじめは見てもピンとこなくて、
他のカラフルなスケジュール帳を次々と手に取り、目移りしていた。
ところが、どれもこれもしっくりこないのだ。そしてまた最後にオレンジのスケジュール帳を手にした。
すると、手にした指先から私の胸の奥へと、ストーンと落ちていくのだ。ホッと落ち着く。
「やっぱりこれだ!」
朝見た通りのスケジュール帳。それを買うことにした。

買い物をする前にmake a visionをするという癖は、以前ロサンゼルスに住んでいる頃からだ。
ある日、育児の合間をぬって、スウェットシャツを探しに一人ショピングモールへ出かけた。
子どもをベビーシッターに任せての外出だったので、時間的に余裕はない。
大きなショッピングモールを探し歩くこと1時間。
「ないないないない!も〜!」
なかなかみつからないので、だんだんイライラしてきた。そんな時、ふとひらめいたのだ。
「探すからないんだ!!」
探している自分は、得ていない自分を創り出している。
探していながら、私は具体的なイメージを持っていなかった。
漠然と探していてもあるはずがない、みつけられるはずがない。
そう思った私は、瞬時に自分が欲しているスウェットシャツをmake a visionした。
「色は…?白。形は…?フード付の前あきジップ。大きくて、だぶだぶに着たい。
柄は…?ブルーのアルファベット文字」
ビジョンはものの数秒のうちにできあがった。そして気を取り直して、それを求めて歩き出そうとし、
後ろを振り返った瞬間!そこにそれはあったのだ。一歩も踏み出さず、目に前の棚にビジョン通りの
スウェットシャツが置いてあった。そして私はそれを手に取り、試着して、買った。

この世は同時に行われているイリュージョンだ。
こういったmake a visionの出来事を人に話すと、
よく聞かれることがある。
「イメージしたからそれが現れたのか?
それとも、すでにあるからそれが見えたのか?」
その質問は先か後か?どちらかの答えを求めているけれど、
両者とも言い当ててはいない。

すべては同時に、この一瞬の、
爆発的な創造の世界で行われていることなのだから、
二元的(相対的)な頭で理解できることではない。
いま、この瞬間に、すべては在る。
それがこの世が神の世界である所以だ。




戻る